アメリカの経営学者「ロバート・L・カッツ」によると、管理職に求められる能力は大きく3つに分類されます。
- テクニカルスキル
- ヒューマンスキル
- コンセプチュアルスキル
管理職になるには、すべてのスキルをバランスよく身につけなくてはいけません。
テクニカルスキル
テクニカルスキル(業務遂行能力)とは、業務の遂行に必要とされる実践的な知識や技術を意味します。例えば技術職であれば機械操作技術や電気工事士などの資格、事務職であればパソコン操作技術や簿記などの資格です。
テクニカルスキルの内容は業種によってさまざまですが、具体的かつ現場に即した豊富な知識と高い技術を身につけておく必要があります。
ヒューマンスキル
ヒューマンスキル(対人関係能力)は良好な人間関係を築き、関係性を長く維持する能力です。具体的には次の要素が挙げられます。
- リーダーシップ
- コミュニケーション能力
- プレゼンテーション能力
- コーチング能力
- ヒアリング能力
- 交渉力
- 向上心
ヒューマンスキルは上司や部下との関係性だけでなく、顧客や仕入先との商談における信頼づくりにも欠かせない能力です。
コンセプチュアルスキル
コンセプチュアルスキル(概念形成力)とは、物事をさまざまな角度から分析して本質をつかみ、解決方法を導き出す能力を意味します。的確に判断するためには、ロジカルシンキング(論理的思考)やクリティカルシンキング(批判的思考)、多面的な視野が求められます。
他にも知的好奇心や探究心など、コンセプチュアルスキルを構成する要素は多岐にわたります。物事の本質を見極めるのは容易なことではありませんが、組織の可能性を高めるために必要な能力です。